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椅子の見えない所

2026/06/26

みなさんは椅子の見えない部分、特に接合部分がどうなっているんだろう?と思ったことはありませんか?

Swallow chair

例えば、脚と座面下の幕板が合わさっているあそこ。

椅子選びに関して多くの場合、座り心地・デザイン・価格、この辺りが比較検討される要素だと思います。
なかなかこの接合部分を比較するって事はないと思うけど、この見えないところの背景を知ると、椅子を選ぶ基準が変わってくるんですよね。

家具フェスでは、普段なかなかお会いできない家具づくりに携わる方々からお話を伺うことができます。
オークヴィレッジの家具デザイン・設計を担当されている佐々木さんにスワローチェアとモリートチェアについてお話をうかがいました。

デザインや設計についてのお話もまた面白かった!そのお話はまた別の回で。

 


組まれる前の椅子のパーツたち。

 


木組みをさらに進化させ強度が増した、オークヴィレッジ独自の仕口(しくち)

 

 


二枚ほぞ

 

見えない接合部分の中身はこうなっています。先の空間はボンドの溜まり場

一枚ほぞより接着面積も増え、ねじれなど横からかかる力にも強く
強度を確保しながら部材を少なくできるため、シンプルなデザインで軽い仕上がりになります。

見えないところの細やかな仕事が、暮らしが始まってからの耐久性や安全性に深く関わってきます。

 

Mori:to chair

ビスなど金具を一切使わずに組んであります。
一口に「組む」と言っても、ただ部材を組み合わせているわけではありません。

 


座面の下側

 

 


幕板を兼用した蟻桟

細か過ぎて伝わらないミリ単位で調整された溝に接着剤は使わずに、桟を通します。
修理でお預かりする椅子の中には、座板の接着面が割れているものも少なくありませんが、
ほんとこれって割れるイメージがしないですね。

こちらも同様の仕口

 

見えないところに、使い手のことを考えた細かい仕事が詰まっています。

 

 

 

店頭では、実際に木組みの見本パーツを触りながら構造をご覧いただくことができます。
HOLMでは、こうした見えないところにある作り手の仕事や思いも、もっとお話していきたいなと思っています。

椅子って、家具の中でも全身を丸ごと預けるとても重要な存在ですよね。

座り心地やデザイン、価格はもちろん大切ですが、ぜひ「構造」という視点も椅子選びの基準に加えてみてください。
きっと、これからの暮らしを一緒に過ごす長い付き合いの相棒探しが、もっと面白くなると思います。